ワーグナー ≪さまよえるオランダ人≫ 訳出完了

オペラワーグナー ≪さまよえるオランダ人≫の対訳が完成しました。ドイツ在住のKimiyoさまによる個人完訳です。

日本語対訳はこちら→ さまよえるオランダ人

これでワーグナー作品は≪オランダ人≫≪トリスタン≫≪神々の黄昏≫≪パルジファル≫の4作品がそろいました。そして、≪指環≫をまるごと1作品と勘定すると、主要作品のうち全く手つかずなのは≪マイスタージンガー≫を残すのみ。ライバルの巨匠ヴェルディの作品がひとつも完成していないのと対照的です。うーむ、ワグネリアン魂、恐るべし。

もっとも、プロジェクトを立ち上げるときに、ワグネリアンはきっとやってくれると信じてましたけどね~。ただし、まっさらな状態からウィキ上でこつこつ訳出して完成させるのは難しいかなと思っていました。そうではなくて、アナログ世代のバリバリのワグネリアンが現れて「原稿用紙ウン十枚に訳文を残してあるので使ってくれ」と申し出があるかもしれない、なんて考えていました。原稿用紙をデジタル化するのは俺の仕事だ~と覚悟していただけに、翻訳ボランティアのみなさんのご活躍にはたいへん感謝しておりますですよ。

ところで往年のサッカー選手にヨハン・クライフというオランダ人がいますね。ワールドカップで跳び蹴りゴールを決めたので、「Der fliegende Holländer」英語なら「The Flying Dutchman」とあだ名が付きました。日本のメディアが彼に触れるときに、あだ名もしばしば紹介されるのですが、たいていはそのまま直訳して「空飛ぶオランダ人」で終わっちゃいますね。オペラファンのみなさんは、それを見るたびに「あ~っ、それはワーグナー(もしくは幽霊船伝説)との掛け言葉なのに~日本語にすると全然伝わらない~」と残念な気持ちがしませんか。

調べてみると「The Flying Dutchman」とあだ名されたスポーツ選手は他にもいました。メジャーリーガーのホーナス・ワグナー(オランダ系?それともワグナーだから?)、バート・ブライレブン(オランダ国籍)です。ウィキペディアによると、後者は『チームメイトのスパイクの紐に火をつける「Hot-foot」といういたずらによって、(ホーナス・ワグナーにちなんで)「Frying Dutchman」というあだ名をつけられた。』とのこと。和訳すると「カラ揚げるオランダ人」ですか。ますますリヒャルトにつながんね~。

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この記事へのコメント

2010年09月16日 23:46
ふむふむ、現状「オペ対」は、ワグネリアンとヘンデリアン(ヘンデリアーナか?)の巣窟になってるわけですね。(笑)
この2作曲家のファンは、何か他と違うものがあるのでしょうかね???
考えてみると、ヴェルディアンとかプッチーニアーナとかあまり言いませんよね。
モーツァルトも、特にイタリア語の方はあまり進んでいないのが不思議です。
彼は、人気がありすぎるのが仇になってるのでしょうか・・・。
2010年09月18日 00:34
巣窟の管理人です(笑)
なんでかな~。イタリア語ができたら、私なら真っ先に「フィガロ」に向かうんですけどね。青空の似合うイタオペに比べてワーグナーとヘンデルはネットとの親和性が高そうな気もします。なんとなくですけど。

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