ロッシーニ ≪ウィリアム・テル≫
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昨日テンプレートをリリースした≪リエンツィ≫と同様に序曲ばかりが有名な大作オペラです。
人間嫌い(?)のスタンリー・キューブリックが作った「時計じかけのオレンジ」というシニカルな映画がありますね。「2001年宇宙の旅」や「バリー・リンドン」でもクラシック音楽を効果的に用いていますが、この「オレンジ」でも≪どろぼうかささぎ≫や≪ウィリアム・テル≫の耳に心地よいメロディをバイオレンスなシーンに重ねて毒のあるユーモアを醸しています。
≪ウィリアム・テル≫の行進曲は、主人公がレコード屋でナンパした女の子ふたりを真っ昼間から自室に引っ張り込んで突撃するシーンで流れます。ロングの固定カメラで長回し&超コマ落とし(超早送り)なので、三人のチャカチャカした動きに行進曲がマッチして笑えます。はじめて劇場で見たときには、このシーンに黒いボカシが入ってました。黒いドットが三つ、人の動きに合わせてあっちこっち飛び回るのです。ロングショットだし超コマ落としなので、ボカシ入れなくてもどうせなんにも見えないんですけどね。
しかし、それから十数年間、アメリカでたまたま中古ビデオを手に入れて確認するまで、あれは映倫用のボカシだったのか、それとも実はキューブリックがウケ狙いで意図的に入れたボカシだったのか、ずっと引っかかってしまいましたよ。国内盤のDVDではどうなっているんでしょう?
ちなみに「時計じかけのオレンジ」には、主人公がベートーヴェンの音楽とともに暴力シーンを延々見せられて暴力的な性格を矯正するシーンがでてきますね。「ルドヴィコ心理療法」ってやつです。「Ludovico ルドヴィコ」ってのは「Ludwig ルートヴィヒ」のイタリア語読みだと、十数年間気付かなかったのも私です。
それはさておき、「Guillaume ギョーム」や「Guglielmo グリエルモ」が「William ウィリアム」と同じってのは、やっぱり納得いきませんよね!あと愛称だと「Bill ビル」になるってのも!
と、うまいこと≪ウィリアム・テル≫に話が戻ったところで。一昨日と昨日、藤沢市民オペラのことに触れましたけど、≪ウィリアム・テル≫の日本初演も藤沢市民オペラなんですね~。ほんとすごい、藤沢市民オペラ。
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