シュトラウス 《アラベラ》~第1幕 YouTube動画公開

オペラリヒャルト・シュトラウス 《アラベラ》第1幕全曲のYouTube動画をリリースします。ゲオルク・ショルティ指揮、ウィーン・フィル、リーザ・デラ・カーザとヒルデ・ギューデンのソプラノです。

動画はこちら → アラベラ 第1幕
対訳はこちら → アラベラ

第1幕をぶっ通し56分の動画にしています。「姉妹の二重唱」は14分頃から、「私のエレメル…」で始まる「アラベラのモノローグ」は、第1幕の最後47分頃からです。

姉妹の二重唱
アラベラのモノローグ

日本語テキストはもちろんwagnerianchanさまの日本語訳です。「姉妹の二重唱」で妹の最後の歌詞は直訳すると「私は行きます。そしてお姉さんを祝福します。」だと思いますが、wagnerianchanさまの訳は「去りながら清めます・・・お姉さんの行く道を。」としています。あらためてうまいな~と思います。あとテキスト対訳では、二重唱の歌詞は上下に離して並べるしかないのでわかりにくいのですが、動画対訳で見ると、「segnen」「Fragen」、「segnen」「selig」と姉妹の歌詞で韻を合わせてある様子がよくわかると思います。

R.シュトラウス:歌劇《アラベラ》第1幕

 リーザ・デラ・カーザ(ソプラノ:アラベラ)
 ヒルデ・ギューデン(ソプラノ:ズデンカ)
 ジョージ・ロンドン(バリトン:マンドリーカ)
 オットー・エーデルマン(バス:ヴァルトナー伯爵)
 イーラ・マラニウク(アルト:アデライーデ)
 アントン・デルモータ(テノール:マッテオ)、他
 ウィーン国立歌劇場合唱団
 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 指揮:サー・ゲオルク・ショルティ

 録音時期:1957年5月、6月 (P)1958
 録音場所:ウィーン、ゾフィエンザール
 録音方式:ステレオ(セッション)

この有名な録音も、公開されてから50年以上経過しているため、著作隣接権の保護期間が終了しパブリック・ドメインとなっています。

前回作った《ワルキューレ第1幕》の動画対訳に使った音源と同様、この《アラベラ》もデッカのジョン・カルショーがプロデューサーを務めています。彼の回想録によると、編集を終えた後、彼はこの録音を一度も聴いていないんだとか。

その前年にウィーンを仕切っていた大プロデューサー、ヴィクター・オロフが電撃的にEMIに移籍し、まだ30代前半のカルショーはウィーンの録音を担当することになりました。そして当初予定のベームが降りた。カルショーはもともとこのオペラに関心が持てなかったことに加え、始まったばかりで試行錯誤のステレオ録音、ショルティもこれがウィーンでの初仕事と、他にもいろいろ難しい条件が重なった結果、現場は崩壊寸前だったそうです。

オペラ史上最高の美女と評されるデラ・カーザと、カルショーによるとこちらも「舞台でもその外でも、目をみはるような美女だった」(しかしネットに上がっている写真はどれもその真価を伝えていないように思われる)ギューデンはしょっちゅう悶着を起こして困らせたそうです。フロアでマイクを奪い合ったとか。ああ、それはさぞ美しい光景だったでしょうね。

そんなこんなで出来上がったこの《アラベラ》ですが、もともと録音が少ないオペラですし、著作隣接権が切れているステレオ音源となると、YouTube動画化するにあたって他に選択肢はありません。

聴いてみると、ショルティはどんどん先へ進んで小節を消化してしまうので、ウィーン・フィルがかろうじてこの録音を《アラベラ》にしているという印象です。ウィーンの名花ふたりにはもっとたっぷり歌わせて欲しかったかなと。しかし、いちばん困るのがマンドリカで、熊と相撲を取っちゃうような男にはぜんぜん聞こえない。ヴァルトナー伯爵と一緒だと、お父さんがふたりいるとしか思えない。たぶん動画の字幕を追いかけていても、どっちの台詞かわからないところが多々あるはずです。そのときはしょうがないのでテキスト対訳にあたってください。

あれ、なんか読み返してみると悪口ばっかり書いてるような…。いやふつーによい演奏です。聴いてみてください。

アラベラ
リーザ・デラ・カーザ@オペラ配役プロジェクト
ヒルデ・ギューデン@オペラ配役プロジェクト
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