チャイコフスキー 《エフゲニー・オネーギン》 対訳完成と「手紙の場」YouTube動画公開

オペラチャイコフスキー 《エフゲニー・オネーギン》のリブレット歌詞対訳が完成しました。もちろんロシアン・オペラは初登場。翻訳は梅丘歌曲会館の藤井宏行さまです。ありがとうございました。テンプレを公開したとき、これを完訳する人が現れるとは全く予想していませんでしたが…。

日本語対訳はこちら → エフゲニー・オネーギン

対訳は二種類用意しました。ラテン翻字版とキリル文字版です。実用的なのはもちろんラテン翻字版です。キリル文字版はシャレです。

先日、METライブビューイングで《オネーギン》の上映がありましたね。アンナ・ネトレプコのタチヤーナはさぞ素晴らしかったことでしょう。たぶんDVD化されると思いますが、日本語字幕が付いた盤が常識的な値段で出るかどうかはビミョーですので、きっとこの日本語対訳が役に立ってくれることでしょう。(ちなみにメト昨シーズンのリゴレットをDGがDVD化した輸入盤には中国語・韓国語字幕があるのに日本語字幕はない、ネトコ出るなら同じDGでしょう)

さっそく「手紙の場」を動画対訳にしました。リチア・アルバネーゼのタチヤーナ、指揮はストコフスキーです。こちらもラテン翻字版とキリル文字版を用意しました。





イタリア人がアメリカで歌うロシア語のアリア!こんな録音が残っているとは…。《マノン・レスコー》の動画を作るとき図書館から借りてきたCDにカップリングされていたのです。

戦後しばらくの間まで、欧州ではだいたいなんでも自国語に訳して上演するのが常識だったのに対し、ニューヨークのメトロポリタン歌劇場では原語上演が基本だったと理解してますが、正しいでしょうか(魔笛は英語でやるけど)。イタリア人もドイツ人も、そしてロシア人も、人種のるつぼニューヨークには当時からたくさんいたでしょうから。

ちなみにストコフスキー、私はロシア人(そしてもちろん貴族)だとばかり思っていましたが、ロンドン生まれ(諸説あり)のポーランド系アイルランド系のハーフだそうです。(うゎ、それは貴族どころか大貧民だったのでわ?)

著作隣接権切れの音源としてはほかにシュヴァルツコップの歌う「手紙の場」もあるのですが、こちらはドイツ語歌唱です。OPERA GUIDE のドイツ語訳テキストと比較してみると、シュヴァルツコップのドイツ語は版が異なるようです。デジタル・テキストが見つかれば、シュヴァルツコップの音源もドイツ語日本語対訳字幕付き動画にしてみたいと思っています。

全曲の動画対訳となるとこのあたりが候補となります。ハイキン盤がステレオで隣接権が切れていることが確認できれば、ネットに転がってないか探してみてもいいかなと…。

《オネーギン》 ヴィシネフスカヤ/ハイキン

録音:1958年 公開:未確認 保護期間終了予定:未確認
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《オネーギン》 ヴィシネフスカヤ/ロストロポーヴィチ

録音:1970年 公開:未確認 保護期間終了予定:未確認


さて、今回のチャイコフスキー 《エフゲニー・オネーギン》の日本語訳テキストはクリエイティブ・コモンズ・ライセンス・表示 2.1 日本 (CC BY 2.1) でライセンスされています。その条件に従う場合に限り、自由にこの日本語対訳テキストを複製、頒布、展示、実演することができます。「表示」条件をクリアするためには次のタグを転載先ウェブ上の近傍に貼ってください。

<a href="http://creativecommons.org/licenses/by/2.1/jp/" target="_blank" ><img border="0" style="" title="Creative Commons License" alt="Creative Commons License" src="http://i.creativecommons.org/l/by/2.1/jp/88x31.png" /></a><br />この日本語テキストは、<br /><a href="http://creativecommons.org/licenses/by/2.1/jp/" target="_blank" rel="nofollow">クリエイティブ・コモンズ・ライセンス</a><br />の下でライセンスされています。<br />@<a href="http://umekakyoku.at.webry.info/" target="_blank">藤井宏行</a>

さらに出典元のURL
http://www31.atwiki.jp/oper/pages/481.html
を加えてもらえるとなおよいですが、義務ではありません。

今回はじめてロシア語の動画対訳を作ってみて確信しました。将来人類が猫とお話できるようになるとしたら、それは間違いなくロシア人もしくは名古屋人であるなと。

エフゲニー・オネーギン
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