マスカーニ 《カヴァレリア・ルスティカーナ》 全曲 YouTube動画公開
動画は → カヴァレリア・ルスティカーナ
対訳は → カヴァレリア・ルスティカーナ
二大巨匠と生まれが50年違いだったばっかりに、かわいそうなマスカーニ。2063年には二大巨匠の250年祭で、2113年には300年祭で相手にされないでしょう。狙い目は2163年のマスカーニ生誕300年祭か、二大巨匠は半端感の高い350年祭だから。マスカーニあと150年がんばれ!(って何を?)
この音源も公開から50年以上が経過し、日本をはじめ著作隣接権保護期間を50年と定める国では、パブリックドメインとなっています。しかしこの名盤も、おそらくセットで売られていたであろう《道化師》と同様、デッカのウェブカタログからは落ちています。(2004年産国内盤はまだ Amazon に在庫あり)
マスカーニ:歌劇『カヴァレリア・ルスティカーナ』全曲
サントゥッツァ:ジュリエッタ・シミオナート(M)
トゥリッドゥ:マリオ・デル・モナコ(T)
ルチア:アンナ・ディ・スタジオ(M)
アルフィオ:コーネル・マックニール(Br)
ローラ:アナ・ラケル・サトレ(M)
ローマ聖チェチーリア国立音楽院管弦楽団&合唱団
指揮:トゥリオ・セラフィン
録音時期:1960年7月 (P)1960
録音場所:ローマ、聖チェチーリア国立音楽院
録音方式:ステレオ(アナログ/セッション)
冒頭、トゥリッドゥが歌うシチリアーナの日本語訳が左門豊作の熊本弁みたくなっていますが驚かないでくださいね。原語がこの部分だけシチリア方言となっているので、藤井さまが気をきかせてくれました。
このシチリア方言というのは、標準イタリア語を日常的に話せてもわからないものらしい。先日、映画館で「ゴッドファーザー」を見たのですが、シチリア島に身を隠している三男マイケル(当地ではミケーレ)がコルレオーネ村(たぶんシチリアでもさらに田舎)に遠出したときシチリア娘に一目惚れしてしまうの巻、娘の親父と話すにはマイケルの二人の付き人を介さないと通じないという設定になっていることに気が付きました。つまりマイケルが英語で話し、英語が分かる付き人がそれをイタリア語に訳し、もう一人がイタリア語をシチリア方言に訳す。時代は「地上より永遠に」(1953)が制作されたのと同じ頃のはずです。
「ゴッドファーザー」もう何回見たかわからないくらい見てますが、何度見ても引き込まれてしまう。冒頭の結婚披露宴のシーンからしてどうやったらあんな風に自然に撮れるのか。イタリア人の宴会に潜入撮影したようにしか見えない。ドン・コルレオーネから末娘(薄幸女タリア・シャイア!)に至るまでキャストが全員ハマリすぎていて怖い。こんなにハマってるのは他には「風と共に去りぬ」ぐらいしか思いつかない。これらに「2001年宇宙の旅」を加えて「映画界の三大叙事詩」と呼ぶことに決めました。異論は認める。
■ 《カヴァレリア》 カラス/セラフィン
録音:1953/1954年 公開:1955年 保護期間終了:2005年12月31日→ Amazon
■ 《カヴァレリア》 テバルディ/エレーデ
録音:1957年 公開:1959年 保護期間終了:2009年12月31日→ Amazon
■ 《カヴァレリア》 シミオナート/セラフィン
録音:1960年 公開:1960年 保護期間終了:2010年12月31日→ Amazon
■ 《カヴァレリア》 シミオナート/モレッリ(日本ライヴ)
録音:1961年 公開:未確認 保護期間終了予定:未確認(旧著作権法適用?)■ 《カヴァレリア》 ロス・アンヘレス/サンティーニ
録音:1962年 公開:未確認 保護期間終了予定:未確認→ Amazon
■ 《カヴァレリア》 コッソット/カラヤン
録音:1965年 公開:1966年 保護期間終了予定:2016年12月31日→ Amazon
■ 《カヴァレリア》 スリオティス/ヴァルヴィーゾ
録音:1967年 公開:1967年 保護期間終了予定:2017年12月31日→ Amazon
《カヴァレリア・ルスティカーナ》は名盤ぞろいで選択に迷います。既に「ママも知るとおり」を動画にしたカラスもすばらしいし、テバルディのもいいらしい。そしてなんといってもカラヤン!ありえない美しさ!異論は認めない。てか異論ないでしょ。いまから2017年が待ち遠しい。絶対動画対訳にするもんね!
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