モーツァルト 《フィガロの結婚》 第1幕/第2幕(全曲) YouTube動画公開

オペラ先週の第3幕/第4幕の動画に続いて、今週はヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト 《フィガロの結婚》 第1幕/第2幕(全曲)のイタリア語日本語対訳字幕付きYouTube動画を公開します。

動画はこちら → フィガロの結婚
対訳はこちら → フィガロの結婚

有名な「もう飛ぶまいぞこの蝶々」「恋とはどんなものかしら」だけじゃない、どこを切っても生き生きとした音楽があふれだす奇蹟のようなオペラ。エーリヒ・クライバー指揮によるウィーン・フィルがありえない美しさ。この録音の約半年後、生誕200年を祝うモーツァルトの誕生日に、エーリヒは65歳で亡くなりました。せめてあと10年生きてくれれば……。



この音源は公開から50年以上が経過し、日本をはじめ著作隣接権保護期間を50年と定める国では、パブリックドメインとなっています。



先週の第3幕/第4幕の動画のようにHD画質で保存するためには、ふたつの幕を別々のファイルにコンパイルせざるを得ませんでした。アップロードした複数の動画をYouTube上でひとつの動画にまとめる方法を最近見つけたのですが、「著作権侵害の申し立て」の対象となっている動画にはこの機能が使えない。「申し立て」をしているのはデッカを傘下に治めるUMGではありません。おい、IODA / rumblefish / AdShare MG for a Third Party / Naxos of America、てめえらのせいだゴキブリ業者がっ!(YouTuber にはおなじみの団体でしょうね)……自分たちのやっていることが詐欺だとわかってるんだろうか。

フィガロの結婚

フィガロ:チェーザレ・シエピ(Bs)
アルマヴィーヴァ伯爵:アルフレード・ペル(Br)
伯爵夫人:リーザ・デラ・カーザ(S)
スザンナ:ヒルデ・ギューデン(S)
ケルビーノ:スザンヌ・ダンコ(S)
マルチェリーナ:ヒルデ・レッスル=マイダン(Ms)
バルトロ:フェルナンド・コレナ(Bs)
ドン・バジリオ:マーレイ・ディッキー(T)
ドン・クルツィオ:フーゴ・マイヤー・ヴェルフィンク(T)
バルバリーナ:アニー・フェルバーマイヤー(S)
アントニオ:ハラルト・プレーグルヘフ(Bs)
少女1:スザンヌ・ダンコ(S)
少女2:アニー・フェルバーマイヤー(S)

ウィーン国立歌劇場合唱団
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
エーリヒ・クライバー(指揮)

録音:1955年6月、ウィーン(ステレオ)

《フィガロ》にも異版があるようです。ウィキに掲載している原語リブレットはたぶん新モーツァルト全集と同じか、それに近いものでしょう。最近の演奏はこれを使ってると思います。クライバー盤はウィーンで長らく使われてきた慣用版なんでしょうか、歌詞がわずかに違っています。

一番わかりやすいのは、第1幕のバルトロのアリアの最後のフレーズ。(上がクライバー盤)
il birbo Figaro vinto sarà.
il birbo Figaro vostro sarà.

最終チェックでギリギリ見つけた、第1幕の小三重唱でのスザンナの歌詞。
Che ruina, me meschina, son oppressa dal terror.
Che ruina, me meschina, son oppressa dal dolor.

また、ウィキに掲載している原語リブレットに少々問題があって、第1幕の前半(バジリオ登場あたりまで)、イタリア語のアクセント記号が落ちてます。2月に公開したシュヴァルツコップが歌う「自分で自分がわからない」の動画ではこれに気づかず落ちたままにしてしまいました。(Non so più cosa son, cosa faccio,)

今回の全曲動画では、版の違いもアクセント記号も気づいた範囲で直したつもりですが、たぶん見落としもあるでしょう。ご容赦ください。

先週の記事で「秋の東京芸術劇場は完売……ミューザ川崎もうS席しかない」と書いたけど、現時点でミューザ川崎も売り切れたみたい。首都圏にお住まいの方は山形か名取(ってどこよ)まで行くしかありませんなあ。

全国共同制作プロジェクト
モーツァルト 歌劇『フィガロの結婚』~庭師は見た!
(全4幕・字幕付 原語&一部日本語上演)

指揮・総監督:井上道義 演出:野田秀樹

[春期]
5/26(火)18:30開演 石川・金沢歌劇座
5/30(土)16:00開演 大阪・フェスティバルホール
5/31(日)14:00開演 大阪・フェスティバルホール
6/06(土)14:00開演 兵庫・兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール
6/07(日)14:00開演 兵庫・兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール
6/10(水)18:30開演 香川・サンポートホール 高松大ホール
6/17(水)18:30開演 神奈川・ミューザ 川崎シンフォニーホール

[秋期]
10/24(土)14:00開演 東京・東京芸術劇場 コンサートホール
10/25(日)14:00開演 東京・東京芸術劇場 コンサートホール
10/29(木)18:30開演 山形・山形テルサ テルサホール
11/01(日)14:00開演 宮城・名取市文化会館 大ホール
11/08(日)14:00開演 宮崎・宮崎県立芸術劇場
11/14(土)15:00開演 熊本・熊本県立劇場 演劇ホール

アルマヴィーヴァ伯爵:ナターレ・デ・カロリス
伯爵夫人:テオドラ・ゲオルギュー
スザ女(スザンナ):小林沙羅
フィガ郎(フィガロ):大山大輔
ケルビーノ:マルテン・エンゲルチェズ
マルチェ里奈(マルチェリーナ):森山京子
バルト郎(ドン・バルトロ):森雅史(5・6月)/妻屋秀和(10・11月)
走り男(バジリオ):牧川修一
狂っちゃ男(クルツィオ):三浦大喜
バルバ里奈(バルバリーナ):コロン・えりか
庭師アントニ男(アントニオ):廣川三憲

合唱:新国立劇場合唱団
声楽アンサンブル:佐藤泰子/宮田早苗/西本会里/増田 弓/新後閑大介/平本英一/千葉裕一/東 玄彦
演劇アンサンブル:河内大和/川原田 樹/菊沢将憲/近藤彩香/佐々木富貴子/佐藤悠玄/下司尚実/永田恵実/野口卓磨
チェンバロ/コレペティトゥール:服部容子

演出:野田秀樹
指揮・総監督:井上道義
副指揮:佐藤正浩

悔しくてどうしても《フィガロ》が見たくなったら、6月にハンガリー国立歌劇場の《フィガロ》もあるでよ。

ハンガリー国立歌劇場 モーツァルト「フィガロの結婚」

フィガロ:アンドラーシュ・パレルディ/クリスティアン・チェル
スザンナ:ボリ・ケセイ/オルショヤ・シャーファール
伯爵夫人:アンドレア・ロスト/ベア・フォドル
伯爵:チャバ・セゲディ/ジョルト・ハヤ
ケルビーノ:ジョーフィア・カールナイ/ガブリエラ・バルガ

ハンガリー国立歌劇場管弦楽団/合唱団
指揮:イシュトバーン・デーニッシュ/バラージュ・コチャール

リンツでプレミエした《魔笛》を7月に東京に持ってくる宮本亜門の《フィガロ》がちょうど1年後にあります。これは再演なのかな。

2016年7月 《二期会名作オペラ祭》
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト 『フィガロの結婚』

2016年7月15日(金)/16日(土)/17日(日)/18日(月・祝)  (東京)

管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
指揮:ミヒャエル・シェーネヴァント/演出:宮本亜門

《フィガロ》は人気だからしょっちゅう演っておる。動画対訳のほうもクライバー盤だけじゃなく、あと1、2本作るんじゃないかな。この中から。いつになるかわかんないけど。

フィガロの結婚
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