オッフェンバック《ホフマン物語》対訳完成と「オランピアの歌」YouTube動画公開
対訳はこちら → ホフマン物語
というわけで、みなさんお待ちかねのオランピアです。リタ・シュトライヒの「森の小鳥は憧れを歌う」は2017年末の時点で公開から50年以上が経過し、2017年まで著作隣接権保護期間を50年と定めていた日本では、パブリックドメインとなっています。
原語リブレットはシューダンス版かそれに近い版。4幕仕立てになっています。新しめの録音を聴くときや近年のプロダクションの予習には、使いづらいかもしれません。このオペラの版の問題は、われわれシロートの手には余る。その点はご容赦ください。
今回のオッフェンバック《ホフマン物語》の日本語訳テキストはクリエイティブ・コモンズ・ライセンス・表示 2.1 日本 (CC BY 2.1) でライセンスされています。その条件に従う場合に限り、自由にこの日本語対訳テキストを複製、頒布、展示、実演することができます。「表示」条件をクリアするためには次のタグを転載先ウェブ上の近傍に貼ってください。
<a href="https://creativecommons.org/licenses/by/2.1/jp/" target="_blank" ><img border="0" style="" title="Creative Commons License" alt="Creative Commons License" src="https://i.creativecommons.org/l/by/2.1/jp/88x31.png" /></a><br />この日本語テキストは、<br /><a href="https://creativecommons.org/licenses/by/2.1/jp/" target="_blank" rel="nofollow">クリエイティブ・コモンズ・ライセンス</a><br />の下でライセンスされています。<br />@<a href="http://www7b.biglobe.ne.jp/~lyricssongs" target="_blank">藤井宏行</a>
さらに出典元のURL
https://www31.atwiki.jp/oper/pages/448.html
を加えてもらえるとなおよいですが、義務ではありません。
全曲動画対訳は当然こちらが筆頭になりますわね。藤井さまは旧盤がいいとおっしゃいますが、まずはステレオでやらせてもらいますよ。
■クリュイタンス指揮
録音:1964-1965年/公開:1965年/保護期間終了:2015年12月31日
制作準備(自動化ソフトを使ってテキストをWMMに流し込む)は既に完了。しかし肝心の音源がまだ捕獲できていません。先日LPレコードをハードオフのジャンク箱から救出しましたけど(盤の状態は申し分ないのに百円!)、さすがにアナログ音源から作る気はしない。なんとか1年以内にはあげたいものです。
オッフェンバック二百年祭は、去年のグノー二百年祭よりかはまだ盛り上がっているかもしれない。来月には《ペリコール》の新譜が出るし、明後日には《チュリバタン島》があります。
オッフェンバック生誕200年コンサート
2019年6月22日(土)14:00開演
東京都北区 滝野川会館 もみじホール
オペレッタ「チュリパタン島」
「天国と地獄」序曲
「2人の盲人」ボレロ
「ロビンソン・クルーソー」序曲
「美しきエレーヌ」マーチとクープレ
「ホフマン物語」舟歌 他
ソプラノ 渡邉恵津子
アルト 星野恵里
テノール三村卓也
バリトン 石塚 幹信
バス 古澤利人
オッフェンバック生誕200年オーケストラ&合唱団
指揮・演出、音楽監督 久保田洋
ちなみに先月、オッフェンバック生誕二百年を記念したのかしてないのか、パウエル&プレスバーガーの映画版「ホフマン物語」4Kレストア版なるものが発売されたようです。発色の悪いDVDは見たことがあるんですが、レストアされて激変してるんでしょうか。この映画は1951年公開なので、「ローマの休日」と同様、日本ではパブリックドメインです。誰かYouTubeに上げてくれないかな。
ビーチャムといえば、カルショーの回想録にこんなくだりがあります。
デッカと契約のないビーチャムの自宅に招かれたカルショーは、残された時間を使ってできるだけ録音を残しておきたいというビーチャムの願いに、思わず「お望みのものは何でもデッカで録音できます」と口走ってしまった。
言ってから「しまった!」と思った。ワーグナーの楽劇、プッチーニやモーツァルトのオペラ全部やりたいって言われたらどうしようと……。
驚いたことに、彼の関心はそんなものではなかった。生涯の終わりに来て、彼は初恋の一つに回帰したのだ。それはフランスのオペレッタだった。シャブリエ、オッフェンバック、オーベール、それにたぶん、マスネやビゼーの未録音の作品も含まれていた。私たちは三時間ほども一緒にいた。その間に彼は一度も楽譜を見直したりしなかったのに、話の及んだ作品はすべて、細部まで(中略)知っていた。(中略)その言葉は精通者と熱狂者とを兼ねる人物のものだった。ビーチャムの数々の伝説に見られる、無責任で不遜な印象は微塵もなかった。
カルショーは上司に掛け合うも、フランス嫌いのローゼンガルテンは全く相手にしないばかりか、その情報を(デッカ専属の)アンセルメの耳に入れ、アンセルメはそれは自分が録音すべきレパートリーだと激怒して、ビーチャムのオペレッタ企画は流れたそうです。
ビーチャムは会見の十ヶ月後になくなり、カルショーによれば、それだけの時間があればオペレッタを2本録音できたはずとのことです。《ペリコール》や《ブン大将》がビーチャムの指揮で残されていたかもしれませんね。
私は、まだオペレッタにはぜんぜん手がつけられていないんだけど、日本のオペラを活性化するためには、モーツァルトに野田秀樹を、プッチーニに河瀬直美を呼びましたとかじゃなくて、浅草オペラに倣って、オッフェンバックを手がければいいと思うんですけどね。モーツァルトとか無理だから!オッフェンバックならどんだけいじっても誰も文句は言わない。
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