ベルク《ヴォツェック》全曲 ブーレーズ指揮 YouTube動画公開
対訳はこちら → ヴォツェック
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ちょうど4年前、2016年1月5日に亡くなったピエール・ブーレーズ指揮による音源です。この音源は2017年末の時点で公開から50年以上が経過し、2017年まで著作隣接権保護期間を50年と定めていた日本では、パブリックドメインとなっているはずですが、ちょっとやっかいなので後述します。
BBC交響楽団やこのオペラ座管弦楽団のような二流のオケでも、ブーレーズが振ると化ける。ものすごくうまく聴こえる。ブーレーズの音盤を聴いていつも感心する点です。
ベームだとそうはいかない。《ヴォツェック》でも《エレクトラ》でも、オケがウィーン・フィル、せめてベルリン・フィルだったらと思わずにはいられない。そういう不満はブーレーズには全くない。だからベームは駄目というわけではないけど。
それにしても、ベームとブーレーズではぜんぜん響きが違うことに驚きました。ベームにとって《ヴォツェック》は終着点であり、ブーレーズにとっては始発点ということなのでしょう。
ベルク:歌劇『ヴォツェック』全曲
ヴァルター・ベリー(バリトン:ヴォツェック)
イザベル・シュトラウス(ソプラノ:マリー)
フリッツ・ウール(テノール:鼓手長)
カール・デンヒ(バス:医師)、他
パリ・オペラ座管弦楽団&合唱団
ピエール・ブーレーズ(指揮)
録音:1966年(ステレオ)
さて、著作隣接権のハナシ。このCDにはハッキリと (P)1971 の記載があります。それが正しければ、この音源がパブリックドメインとなるのは2042年。私はすっかり諦めていました。
しかし、去年の6月に公開した《七つの大罪》に使った音源が、実はCD表記の1年前に公開されていたことに気づいたとき、真っ先に同様の可能性がありそうな音源として思い浮かんだのが、このブーレーズの《ヴォツェック》でした。
だっておかしいですよね。1966年に録音されたのに発売が1971年なんて。実に5年も眠っていたことになります。ネット検索してみると出るわ出るわ、1967年つまり録音の翌年に発売されていたという記録が。
これが決定的証拠です。

それにこの録音は、第10回グラミー賞(1967年度)を受賞してる。1971年発売のわけがない。おそらく1971年というのは再プレスした年ではないかと。
もっとも、ブーレーズを動画対訳にできるのは、この《ヴォツェック》が最初で最後です。次のオペラ全曲録音は《ペレアス》と思われますが、1970年録音ではどうしようもありません。
《ペレアス》作りたくて、保護期間が切れるのを楽しみに待ってたんですけどね、著作権法改悪のせいでおじゃんです。《ペレアス》はアンセルメのステレオ盤で作るしかなさそうです。
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この記事へのコメント
ピアノ、バイオリン、フルート、ホルン・・・
オーケストラの各楽器は
それぞれ個性豊かな音色を誇りにしています。
それでいてオーケストラは
それぞれの個性を最大限に活かしながら、
更に圧倒的なハーモニーの
感動を生み出します。
それぞれの楽器の個性を
最大限に発揮しながら、
オーケストラ全体の感動を盛り上げ、
万雷の拍手で聴衆と共に
感激の一体感を分かち合うことができます。
個を活かし、全体の調和の中に見事な
感動をさらに次元高く生み出せる、
これほど素晴らしいことがあるでしょうか。
管理人さん始めまして。
突然のコメント失礼します。
「人生はオーケストラ」という動画を推進しております、
マジカルアイと申します。
クラシックを愛する管理人さんならこの動画のすばらしさを
共感して頂けるのではないかと思いまして、紹介させて頂きます。
是非一度ご覧下さい。
https://tasuke-i.jp/