シェーンベルク《月に憑かれたピエロ》全曲 ブーレーズ指揮 YouTube動画公開
対訳テンプレはこちら → 月に憑かれたピエロ
テンプレは2012年に公開済。連作歌曲だからウチで扱うのは違うだろうという意見もおありでしょう。でも初演のときはソプラノがピエロの衣装を着たらしく、ギリギリ舞台作品と見做せないこともない……と思っていたら、来週ハンブルク・オペラでプーランクとのダブルビルをやるそうな。
とはいえ、こんな難解な詩を訳す人がそうそう現れるはずもなく、テンプレは8年間放置されたままです。でもどうしても動画作りたくて、毎度おなじみ梅丘歌曲会館の藤井宏行さまに和訳をお借りしました。
だってブーレーズだもの。《ヴォツェック》を作り終えて、「あーあ、ブーレーズもうネタ切れだよ、つまんね」とがっかりしてました。そしてらこんなの見つけた。ブーレーズの《ピエロ》はミントンとシェーファーのやつだけだと思ってた。ドメーヌ・ミュジカル時代にも録音があったんですね。この音源は2017年末の時点で公開から50年以上が経過し、2017年まで著作隣接権保護期間を50年と定めていた日本では、パブリックドメインとなっています。
シェーンベルク:月に憑かれたピエロ(全曲)
ヘルガ・ピラルツィク(声)
マリア・ベルクマン(ピアノ)
ジャック・カスタニエール(フルート&ピッコロ)
ギィ・デュプル(クラリネット)
ルイ・モンテーニュ(バス・クラリネット)
ルーベン・ヨルダノフ(ヴァイオリン)
セルジュ・コロー(ヴィオラ)
ジャン・フショ(チェロ)
ピエール・ブーレーズ(指揮)
録音時期:1961年
録音方式:ステレオ(アナログ/セッション)
シュプレヒシュティンメは新ウィーン学派のスペシャリストとして鳴らしたピラルツィク。マリーのときも思ったけど、無調音楽が得意だからといって音程ビシビシ当てるってタイプでは全くなく(音程が合ってないという意味ではない、つーか私の耳が無調の音程を聞き取れるわけがない)、演劇要素の濃い音楽をやる人ですね。
それゆえ、こういう難解な作品にはうってつけの人材ではないでしょうか。私には音楽も詩もさっぱりわからないけど、少なくとも「ピエロ最後の女が痩せこけた娼婦かよ、かわいそう」と思う程度には感情移入しながら楽しめました。
ところで10年ほど昔、ボカロ界に衝撃を与えた初音ミクが歌う《ピエロ》はまだ見られるようです。
残念ながら第1部のみで、第8曲以降は結局作られなかったみたいですね。
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