YouTube 収益化作戦(9)42%の厳しい現実とその見分け方
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しかしこのうち253本は収益化することができません。
もうこのブログでは何度も説明しているとおり、ウチが扱う音源はすべて日本ではパブリックドメインですが、レコード会社が不当に「著作権侵害の申し立て」をしてきます。すると、動画には広告が表示され、その収益がレコード会社に流れます。私が収益化することはできません。
そういう動画が42%あるということです。
さて、翻訳ボランティアさんの中には、自分の和訳が使用されている動画が収益化できるのか、できないのか、気になる方もいらっしゃるかもしれません。
調べる方法は簡単です。その動画のページへ行って、動画の概要欄を開きます。パソコン版なら「もっと見る」をクリックします。スマホ版ならタイトルの右横にある「⌄(下矢印)」をクリックします。
私が書いた動画の説明をすっ飛ばして下にスクロールすると「この動画の音楽」という文言の下に「YouTube に使用を許可しているライセンス所持者」の情報が表示されます。これがその音源に対して「著作権侵害の申し立て」をしているレコード会社です。
例えばカラヤンの《ミサ・ソレムニス》ならこんな風に表示されています。

ドイツ・グラモフォンやデッカを傘下に収めるUMG(ユニヴァーサル・ミュージック・グループ)が権利を主張していることがわかります。
レコード会社に対抗するには「異議申し立て」をすればよいのですが、ムキになってやりすぎるとアカウント停止になるというのは、4月の記事に書いたとおりです。
この《ミサ・ソレムニス》の場合、ここに表示されている5トラック対して1回目の「異議申し立て」を行い、すべて却下されています。次の段階である「再審査請求」はアカウント停止のリスクがあるので怖くて出せません。《ミサ・ソレムニス》はたぶんずっと収益化できないままでしょう。
逆にココに「YouTube に使用を許可しているライセンス所持者」の情報が表示されない動画は収益化できるということです。
しかし、だからといって安心はできません。いつまたレコード会社が「著作権侵害の申し立て」をしてくるかわかりません。レコード会社はいったん「著作権侵害の申し立て」を取り下げても、同じ音源に対して翌年また「著作権侵害の申し立て」をしてくることすらあるのです。
昔は「異議申し立て」結構通ったのですが、最近は難しくなりました。UMG系、SONY系はほとんど却下です。ワーナー系は多少甘いところがあるので《サムソンとデリラ》全曲はいまのところ収益化できる状態です。なぜかスプラフォンは物わかりが良くほとんど通ります。
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この記事へのコメント
米国には著作隣接権の概念が存在しないので、録音が固定された時だけでなく演奏者の肖像権もライナーノートもすべてレコードの著作権に含まれるので一筋縄ではいきません。EMIは音楽出版事業をSONYが、ユニバーサル・ミュージックがEMIのレコード部門の買収したので、レーベルとマスターテーブ、その他の付帯権利がどちらに移ったかどうかは契約書見ないことにはわかりません。オランダの公共放送システムの一部であるオランダのラジオおよびテレビの放送局であるAVROTROSが録画録音してYOUTUBEで公開していたヴィルデ・フラングとメンケマイヤーのMOZARTのドッペルコンチェルトがWARNERの異議申し立てで視聴できなくなりました。どうも二人の肖像権と契約の問題のようです。今年は、ドイツのプロオケがエンプティコンサートでのBeethovenのSymphony をUPしたところ、マネージャーの、SONYからBeethovenの著作権侵害のクレームが入ったと小ばかにしたコメントがありました。この世界は著作権の迷宮です。