グノー《聖セシリア荘厳ミサ曲》対訳完成とYouTube動画公開

オペラ本日11月22日は音楽の守護聖人セシリアの記念日です。シャルル・グノー《聖セシリア荘厳ミサ曲》のラテン語日本語対訳と対訳字幕付きYouTube動画を公開します。日本語訳はいつもの「公教会羅甸歌集」(明治36年)の訳文を使用しています。

対訳はこちら → 聖セシリア荘厳ミサ曲
動画はこちら → 聖セシリア荘厳ミサ曲

マルケヴィチ指揮チェコ・フィルの演奏。この音源は2017年末の時点で公開から50年以上が経過し、2017年まで著作隣接権保護期間を50年と定めていた日本では、パブリックドメインとなっています。



グノー:聖チェチーリア荘厳ミサ曲

 イルムガルト・ゼーフリート(ソプラノ)
 ゲルハルト・シュトルツェ(テノール)
 ヘルマン・ウーデ(バス)

 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団&合唱団
 イーゴリ・マルケヴィチ(指揮)

 録音:1967年7月(ステレオ)

このミサ曲には通常とは異なる聖句が挿入されています。

まず、アニュス・デイにはルカ伝7章からカペナウムの百人隊長の言葉「主よ我は汝をわが屋根の下に入れまつるに足らぬ者なり ……」が挿入されています。和訳は例によって国立国会図書館デジタルコレクションにあった古い聖書から引っ張りました。

終結部のドミネ・サルヴムは、もともとフランス王国の王室歌として歌われた聖句であったようです。グノーのオリジナルでは当時の皇帝だったナポレオン三世(Imperatorem nostrum Napoleorem)に置き換えられ、その後、歌われる時代と場所の王様の名前に差し替えて歌われ、IMSLP の楽譜には英国王エドワード七世(Eduardum regem)のバージョンなんてのもありました。現在では「共和国を救い給え」と歌われることが多いのかもしれません。

ChatGPT に訊いてみました。

シャルル・グノー作曲の《Messe solennelle de Sainte Cécile(聖セシリア荘厳ミサ曲)》の終結部「Domine Salvum」は、演奏される状況や版によってテキストが異なる場合があります。この部分は通常、フランスの伝統に基づき、国家または統治者の保護を祈る内容になっています。以下に、主要なヴァージョンを列挙し、それぞれの日本語訳を提供します。

1. 「Domine, salvum fac rem publicam」
- ラテン語原文:
Domine, salvum fac rem publicam,
et exaudi nos in die,
qua invocaverimus te.
- 日本語訳:
主よ、共和国をお救いください、
そして私たちがあなたを呼び求める日に、
私たちの祈りをお聞きください。

2. 「Domine, salvum fac regem」
(フランス王政時代に歌われた形式)
- ラテン語原文:
Domine, salvum fac regem,
(以下略)
- 日本語訳:
主よ、王をお救いください、
(以下略)

3. 「Domine, salvum fac imperatorem」
(帝国時代のバージョン)
- ラテン語原文:
Domine, salvum fac imperatorem nostrum,
(以下略)
- 日本語訳:
主よ、皇帝をお救いください、
(以下略)

4. 「Domine, salvum fac presidentem」
(共和国時代の大統領に向けたバージョン)
- ラテン語原文:
Domine, salvum fac presidentem nostrum,
(以下略)
- 日本語訳:
主よ、大統領をお救いください、
(以下略)

5. 「Domine, salvum fac populum tuum」
(汎用的・非政治的な形式)
- ラテン語原文:
Domine, salvum fac populum tuum,
(以下略)
- 日本語訳:
主よ、あなたの民をお救いください、
(以下略)

これらのバージョンは、宗教儀式や政治的状況に応じて用いられることがあります。たとえば、フランス革命後の共和制では「rem publicam(共和国)」が選ばれ、王政復古期には「regem(王)」が使われました。また、演奏される時代背景や国ごとの慣習によっても異なる可能性があります。

ChatGPT はなんでも知ってるな。

聖セシリア荘厳ミサ曲
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