ワーグナー《トリスタンとイゾルデ》全曲 ニルソン/ベーム指揮 YouTube動画公開

オペラ1時間後の19時から、リヒャルト・ワーグナー《トリスタンとイゾルデ》全曲のドイツ語日本語対訳字幕付きYouTube動画をプレミア公開します。翻訳はwagnerianchanさまです。

対訳はこちら → トリスタンとイゾルデ
動画はこちら → トリスタンとイゾルデ

おなじみの1966年バイロイト・ライブ。本公演とは別に、歌手が全力投球できるように1日1幕づつ、観客を入れて録音されたと伝えられます。この音源は2017年末の時点で公開から50年以上が経過し、2017年まで著作隣接権保護期間を50年と定めていた日本では、パブリックドメインとなっています。



ウィキに掲載しているワーグナー作品のドイツ語テキストは、いずれもワーグナーが作曲する前に完成させた生台本だったと思われます。作曲するときにところどころ変更しているらしく、歌詞の異同は動画対訳制作時の悩みのタネです。前回カルロス音無版を制作したときに全部楽譜に合わせたつもりだったのですが、やっぱり違っているところがまた見つかりました。たぶんこれでもまだ違うところがあるんでしょう。多目にみてやってください。

ワーグナー:『トリスタンとイゾルデ』全曲

 ヴォルフガング・ヴィントガッセン(テノール:トリスタン)
 マルッティ・タルヴェラ(バス:マルケ王)
 ビルギット・ニルソン(ソプラノ:イゾルデ)
 エーベルハルト・ヴェヒター(バリトン:クルヴェナール)
 クロード・ヒーター(テノール:メロート)
 クリスタ・ルートヴィヒ(メゾ・ソプラノ:ブランゲーネ)
 エルヴィン・ヴォールファールト(テノール:牧童)、他

 バイロイト祝祭管弦楽団&合唱団
 カール・ベーム(指揮)

 録音時期:1966年7月、8月
 録音場所:バイロイト
 録音方式:ステレオ(アナログ/公開セッション)

今月は初台と上野で《トリスタン》です。テキスト対訳・動画対訳を予習・復習にお役立てください。

新国立劇場 2023/2024 シーズン オペラ
リヒャルト・ワーグナー『トリスタンとイゾルデ』全3幕
〈ドイツ語上演/日本語及び英語字幕付〉

03月14日(木)16:00
03月17日(日)14:00
03月20日(水)14:00
03月23日(土)14:00
03月26日(火)14:00
03月29日(金)14:00
予定上演時間:約5時間45分(休憩含む)

新国立劇場 オペラパレス

トリスタン:トルステン・ケール
マルケ王:ヴィルヘルム・シュヴィングハマー
イゾルデ:リエネ・キンチャ
クルヴェナール:エギルス・シリンス
メロート:秋谷直之
ブランゲーネ:藤村実穂子
牧童:青地英幸
舵取り:駒田敏章
若い船乗りの声:村上公太

合唱:新国立劇場合唱団
管弦楽:東京都交響楽団

指揮:大野和士
演出:デイヴィッド・マクヴィカー
美術・衣裳:ロバート・ジョーンズ
照明:ポール・コンスタブル
振付:アンドリュー・ジョージ
再演演出:三浦安浩
舞台監督:須藤清香


東京春祭ワーグナー・シリーズ vol.15
《トリスタンとイゾルデ》(演奏会形式/字幕付)

2024年3月27日(水)15:00開演(14:00開場)
2024年3月30日(土)15:00開演(14:00開場)
上演時間:約5時間(休憩2回含む)

東京文化会館 大ホール

トリスタン(テノール):スチュアート・スケルトン
マルケ王(バス):フランツ=ヨゼフ・ゼーリヒ
イゾルデ(ソプラノ):ビルギッテ・クリステンセン
クルヴェナール(バリトン):マルクス・アイヒェ
メロート(バリトン):甲斐栄次郎
ブランゲーネ(メゾ・ソプラノ):ルクサンドラ・ドノーセ
牧童(テノール):大槻孝志
舵取り(バリトン):高橋洋介
若い水夫の声(テノール):金山京介

管弦楽:NHK交響楽団
合唱:東京オペラシンガーズ

指揮:マレク・ヤノフスキ
音楽コーチ:トーマス・ラウスマン
合唱指揮:エベルハルト・フリードリヒ、西口彰浩

フルトヴェングラー、ショルティ、カルロス(音無版)、今回のベームと4種の音源で《トリスタン》を作りました。今回でわからなかったら、もう一生わからないままだろうと思いつつ、気合を入れて作りましたが、やっぱりわかりませんでした。

《トリスタン》は私にとっては鬼門です。だからオペラ初心者のみなさんには万年初心者の私から警告します。「トリスタンには近づくな」と。

わざわざこんな警告を発するのは、管弦楽版「前奏曲と愛の死」というコンサート・ピースがあるばっかりに、初心者はワーグナーの入口に《トリスタン》を選びがちだからです。実際、私がそうでした。初めて外来オケを生で聴いた最初の曲が「前奏曲と愛の死」(バレンボイム/パリ管)だったし、生の舞台に接したオペラ演目も《トリスタン》が最多だと思います。

実際「愛の死」はすばらしい。何度聴いても感動する。しかし、そこまでが絶望的に長い。というかほとんど何も起こらない。だから、あらすじを書けば三行で済んでしまうけど、そんなあらすじを埋める形而上的なテキストが難解極まりない。

ロマンティックオペラ3作品とか、いっそ《指環》とか聴いてからでも決して遅くはないと思います。

トリスタンとイゾルデ
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